新着食財情報

えひめ中央農業協同組合 紅まどんな

えひめ生まれ!赤く輝く高貴なヒロイン「紅まどんな」って、どんな味?

小説のヒロインから名づけられた愛媛のオリジナル柑橘!

愛媛が舞台となった夏目漱石の小説「坊ちゃん」に登場する、涼やかで美しいヒロインの名前で世に出た新品種柑橘「紅まどんな」は、愛媛県が育成した愛媛のオリジナル品種です。多汁で高糖度な「南香」と、濃い紅色で果肉がなめらかな「天草」から誕生したニューヒロインは、11月末には食べごろを迎える早熟なタンゴールとして、生産、販売の両面から大きな期待が寄せられています。
ここ数シーズンは何度も多くのメディアに取り上げられましたが、その際必ず聞こえてくるのが「ゼリーのような食感」という魔法のような言葉。ふるふるとした果肉感とやわらかな口当たりは、期待を裏切ることがありません。既出の数多の新品種柑橘から抜きん出るために必要不可欠だった「食感の新しさ」が、「紅まどんな」の最大の武器となったのです。
もちろん、果形の美しさや果皮のつややかな手触り、目を見張るような鮮やかな紅色も、その名に恥じない魅力の数々と言えるでしょう。
松山市の沖合いに浮かぶ興居島と釣島で、多くの施設柑橘を手がける山岡さんも「紅まどんな」に心を奪われた一人です。

まるで絵に描いたような島。太陽と海風を欲しいまま浴びるパラダイス!

静かな瀬戸内海にぽっかりと浮かぶ釣島。人口わずか80人ほどの小さなこの島のてっぺんに、山岡さんのハウスはあります。
「初めて食べた時は、これなら新しくハウスを建ててでもやれる!と確信しましたね。」
誰をもとりこにする食感、紅色の美しさ、ずっしりとしたボリューム感に加えて、年内に収穫、出荷ができるという早熟性が魅力だったといい、6年前から始めた栽培は今や20棟を越すハウスへと広がっています。
多くの施設柑橘と同じく「紅まどんな」も慎重な水分管理による糖度調整が最も難しい技術。完全に島の頂上にあることで土中に水が残らず、降り注ぐ太陽の光を何にも遮られることなく浴びて育つ山岡さんの「紅まどんな」は、まさに完璧な味わい。最小限必要な水は島内の生活をまかなう1200トンの雨水タンク3基から循環させて利用しています。
春は涼しく秋は暖かい海風も、シーズン後半に糖度を上げたい柑橘にとっては最高のスパイス。もともと半農半漁という生活から船の扱いはお手のもので、収穫した柑橘は全て自分で船に積み込み集荷場へ運ぶという毎日です。

注目され始めた今こそ腕のみせどころ。持てる全ての力をマドンナに捧ぐ!

えひめ中央農協によると「テレビに出たあとは注文が殺到するんですが、一度食べた人がもう一度、他の誰かにもう一箱、という追加の注文が多いんです。」とのこと。これは産地としてベストな売れ方ですが、常に高い商品力をキープしなければならないという正念場でもあります。
「紅まどんなの難しさは糖度の乗せ方以外にも、薄い葉を落としてしまわないための温度、湿度管理の難しさがあります。高級柑橘として世に出すからには、バラつきをなくすための摘果、選果にも相当気を遣いますよ。」と山岡さん。圧倒的に秀品率が高く、第十回全国果樹経営技術コンクールで農水大臣賞を受賞した山岡さんでさえ、日々農協の指導を仰ぎ、研鑽を重ねていると言うのですから、産地全体の「紅まどんな」へかける思いの大きさが伺えます。
生産量はえひめ中央管内で330t。次シーズンはさらに100tの増量が予定されています。「どこを見渡しても柑橘」と言われた興居島ですが生産者の高齢化により田畑は荒れ気味。地元の望みを託された「紅まどんな」のさらなる成長から、眼が離せません。

 

温暖で日当たりも良いこの島は、昔からどんな柑橘も美味しくできるといわれてきましたが、恵まれた環境に甘えず、それぞれの柑橘にあった施設の技術を積み重ねる生産者は少なくありません。
興居島と釣島で「紅まどんな」を作るのは約20人。もともと糖度がぐんぐん上がる品種ではない上、収穫までの期間が短いためにわずかな失敗も許されません。そのため農協の指導員による月一回の直接指導やステージごとのこまめな果実分析が行われており、産地としての一体感が感じられました。
まさに熟練!というイメージの山岡さんですが、施設柑橘の元祖とも言えるハウスみかんの経験は以外にもゼロ。釣島にはハウスそのものがなかったのだそうで、それだけに熱心に指導を受け続けることで知識と技術の蓄積スピードが速かったと思われます。どんな新しいチャレンジにおいても、見習うべき姿勢ですね。

釣島と興居島を行き来する船はキャリーが乗せやすいよう船首が広く、港も輸送用のトラックが横付けできる設計になっています。 高齢化が進む島しょ部では新しいハウスの建設・改修は容易ではありませんが、紅まどんなへの期待から新設も増えています。 精度の良いイスラエル産の点滴チューブを複数配管し、状況により水の量を微調整するという、なんとも贅沢な作りです。
もっと美味しく!食財メモ

12月初旬には収穫を終了することから、「紅まどんな」は贈答用商材として愛媛の柑橘界に新風を巻き起こしました。
薄く柔らかな外皮はみかん同様に手で剥いて食べることもできますが、やはりナイフでカットして果肉を頬張るのが最も美味しい食べ方です。糖度が高く果汁が多いため、風味を損なわないうちに食べきることも「紅まどんな」を楽しむコツです。
魅力を活かした加工への可能性も模索中で、次シーズンの動きが気になるところです。
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