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広田自然薯生産販売組合 自然薯

TEL:089-969-2700

日本原産の芋!歴史ある自然薯を地域の宝として大切に育てる村があった!

最古の野菜とも言われる自然薯の畑が広田村にあった。

今年で14回目を迎えた「広田じねんじょまつり」は、毎年12月に地元の道の駅で開催され、1日で2000人を超えるお客様がお目当ての自然薯を買い求めて帰ります。その多くが固定ファンで、時節柄、贈答品として多く利用されています。
砥部町旧広田村地区は森林資源の豊かな山間地で、地元の生産者が古来より野山に自生していたといわれる自然薯を、こだわりの栽培法で育てています。広田自然薯生産販売組合が発足した当時は30人だった仲間も、高齢化でいまや20人ほど。しかしその歴史の中で「広田の自然薯」は比類なき特産品として成長し、県内外から観光客を呼べるほどの「まちおこし商材」として知られることとなりました。
山の芋とも言われ、本来自然の中で自生しているものだと思われてきた自然薯ですが、実は野放しのものはくねくねと曲がり、大変扱いにくいものだそう。生産者自身が作りやすく、また品質を安定させるための「独自の栽培方法」によって、まっすぐに伸びた美しい自然薯を作り出しているのです。
平均的なサイズは1メートル超。持ち上げると胸の辺りまである長い長い自然薯は、一体どのように作られているのでしょう。

そこには人の力で編み出された信じられない栽培の技術が!

組合発足時から組合長を務めている松永さんが見せてくれたのは、想像とは全くかけ離れた芋の栽培方法でした。自然薯は低いところへ進んで成長する性質がありますが、野放しにしていても良い芋にはなりません。
まずプラスチック製の波板に自然薯が好む赤土を乗せ、ナイロンをかぶせます。15~20度の傾斜をつけた上に苗芋を乗せると芋が自分でナイロンを突き破り、波板の上に伸びていくのだそうです。吸収根が根付く部分には有機肥料や栄養のある黒土をふんだんに使いますが、直接芋が触れると朽ちてしまうため、健康な株を育てつつ芋の周りが純粋な赤土だけになるように配慮された仕組みなのです。実に驚き。
「人工誘導栽培」と呼ばれるこの方法は九州へ視察に行って導入されましたが、当時は明確なマニュアルもなく、広田の風土に合った方法に改良してきたのだとか。「15年前の資材でも十分使えますよ」といったエコな面がある一方、重い土を動かしたり、5年ごとに圃場を変えたりと、機械化できない故の手作業の苦労は計り知れないものがあります。

強力な粘り!山のダイヤモンドと呼ばれる所以。

自然薯は栄養食、滋養強壮食として古くから知られますが、その所以はその育ち方。種(むかご)をとっておき翌年植えつけると約1年で50cmほどの苗芋になります。これをさらに3年かけて植え替えし続け、ようやく精品となります。植え替えをしないと成長しないばかりか芋は枯れてしまうそうで、じっくりと年月をかけて土の栄養、太陽の恵みを蓄えているからこその自然薯パワーといえます。
もともと地力がある上、海抜500mという高地で日照時間が長いことから、広田で人工栽培した自然薯は野生種に比べてカルシウム、鉄分などのミネラル分が豊富という産業技術研究所の分析結果もあります。この地で自然薯を守り育ててきた人々の汗と努力が数値に表れているのかもしれません。
現在は地元の農業高校でウイスルフリーの苗作りの研究実習が行われるなど、地域内での栽培技術の積極的な伝承が行われています。古くは道もなく、海に遠いことから食糧が限られていた時代から、広田では自然薯は大切な栄養源として珍重されてきました。人々の命と健康を支えた山のダイヤモンドは、これからもこの静かな山奥で輝きを蓄え続けます。

 

日本古来の植物でありながら意外にデリケートな自然薯は、気温が高すぎると虫が増え、低すぎると育たない。日夜の温度差がありすぎることも成長不良の原因らしく、海抜500mで山中にぽっかりと表れたこの空間、まるで隔離されたようなこの地は、適地すぎる適地だったと言えるでしょう。
純粋な赤土と肥沃な黒土とを巧妙に組み合わせた圃場は、実際に目にして初めて理解できる納得のシステムです。自然のもつ力と人々の英知がうまくかみ合った、数少ない栽培方法のひとつでしょう。
広田の自然薯は昔から味が良く、イノシシと競い合って収穫していたとか。特に美味しいものが採れる場所には落葉や積雪で見失わないように印をつけていたそうで、その様子はまるでマツタケ探しのよう。地元に愛され、残すべき貴重な食財のひとつです。

どこにでもある波板。この上で自然薯が真っ直ぐに育ちます。耐久性も強く軽いので作業もスムーズ。 艶々した輝くような自然薯の色は土の色がそのまま付いたもの。赤土選びは実はとても重要な仕事です。 1メートルを越す自然薯はこの長い箱で出荷されます。折れないよう慎重な収穫、出荷が行われます。
もっと美味しく!食財メモ

栄養豊富な秋のご馳走「むかご」は自然薯の赤ちゃんです。アミラーゼなどの多種の消化酵素を含む自然薯は胃腸にかかる負担を和らげるので、体調不良の方はもちろん、健康だと思い込んでいる方にこそ食べてもらいたい野菜です。生でも揚げても汁にしても美味しくいただけ、和洋中に活躍します。
家庭では野菜室(約5℃)での保存が最適。新聞紙で巻いて乾燥を防げば1ヶ月程度は風味も保たれます。
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