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菊地農園 キウイフルーツ

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「農家であること」を楽しみたい!どこか「昭和な」キウイ王子

生産量日本一のキウイ産地で、じっくり古株を守る男がいた!

みかんなど柑橘のイメージが強い愛媛県ですが、生産量日本一なのは実はキウイフルーツ。色鮮やかで食べ応えのあるヘイワード種が主流ですが、菊地農園のキウイフルーツは本当に緑が濃く、丸みのある味わいで群を抜いています。
1970年代にみかんからの転作が推奨され、一大産地となった当時の長浜地域で、最初にキウイフルーツを導入したのが菊地さんのお父さんでした。農協の指導者だった頃、日照時間が短くみかん作りに不向きな海岸側の土地に適した果樹はないかと探し続けていたのだとか。その時導入したキウイ苗が、40年近く経った今でも園地に残っています。
亡くなったお父さんと同じく、指導員の道を選んだ菊地さんでしたが、「自分の可能性を試したい」「農家のための農業を実践してみたい」という思いで、50aのキウイフルーツとみかん、トマトを中心とした50aの野菜を手がける農園主となりました。長浜で最も古いキウイフルーツの樹からは味のこなれたまろやかな果実が採れ、「味で評価される」商品へと成長しました。みかんの場合は20年を越える樹は格段に味がよくなるといわれますが、こちらのキウイも同様なのでしょうか。

キウイフルーツは「貯蔵の果実」。すぐ食べられないからこそ収穫の見極めがキモ。

園地の印象は「樹が低っっ!」。長身の菊地さんはむしろ作業がし辛いのではないかと思うほどです。
「幹に傷を入れて、水分が上がり過ぎないようにしているんです。」よく見ると、確かに幹の部分にかさぶた状の切り傷が無数にあります。「毎年一回、一箇所に切り傷をつけるんです。」ある意味、年輪とも言えるこの傷、水分が多すぎて花が腐ってしまう病気を防ぐためのもので、花がつく時期に行う重要な作業なのだとか。
農薬の使用は可能な限り抑え、歴史を繋いでいける農業の形を模索。また、化学肥料を使用せず、みかんジュースや醤油の搾りかす、魚粉などをブレンドしたオリジナルの発酵肥料を使うほか、地元で作られた堆肥やキウイの剪定枝を炭化したものを畑に戻すなど、地域内で資源を循環する取り組みを積極的に行っています。
軟腐といわれる、貯蔵中の病害を防ぐため、収穫時の糖度や熟度の見極めが最も重要と言います。「貯蔵は避けて通れませんから、リスクを抑えるために出来る限りのことをしています。」早い段階で糖度を乗せていくことも、強い果実を作るポイントになるのだそうです。

昔ながらの手法と新しいモノ作りへのチャレンジ。

キウイとともに菊地さんが特に力を入れ、同時にその味を評価されているのがトマトです。瀬戸内海を臨む山の頂上にある畑は、近年余り目にすることのない、独特な風情が漂っています。
地表には柔らかな藁が分厚く敷き詰められ、空へ空へと伸びる枝葉は精巧に組まれた長い「竹槍」に沿っているのです。一歩足を踏み入れると、そこは完全に「戦中戦後の昭和」へタイムスリップしたかのような状態・・。
「ずっと昔からこの方法です。」と言うだけあり、年季の入った竹槍はお見事。「経費削減」と言いながら、炭化したキウイの剪定枝の投入で連作障害を防いだり、キウイ同様の発酵肥料で味を上げているところはさすが。日当たりもよく、味の差が出る「昭和のトマト」です。
一方で6次産業化への取り組みを始めており、新たな倉庫の建設や雇用も進めている菊地さん。キウイフルーツやトマトをドライ加工した商品の製造販売にも奔走しています。「農業は命を作る最高の仕事だと思ってます。」と微笑む顔には、「農業って楽しいかも」と確かに思わせる不思議な力がありました。

農家の跡取りでありながら、奥様の実家の魚屋さんで「マスオさん」というユニークな境遇。お勤めもこなし、「一体何者なの?」という声も少なくない菊地さんですが、常に新しいものへのチャレンジを続ける姿勢と、自らが負う歴史と伝統を守ろうという姿勢とが融合した「若年寄風」な青年です。農業者であると同時に、一方で農業者をサポートする立場でもあり続けたいと言う、就農当時の思いを貫く芯の強さは、愛媛のこれからの農業を支えるパワーの一端となることは間違いありません。
一般的なホルモン処理による果実の肥大化を行っておらず、味も色も濃く、締まった味わいのキウイフルーツは、一度食べると違いがよくわかります。何を隠そう、キウイが主食でもあるこの私も、菊地農園のキウイの愛好者の一人です。

毎年一本づつ刻まれてきた年輪のような傷。全体に低くまとまった樹には濃度の高い果実がしっかり実ります。 近隣の椎茸の乾燥機を利用したドライキウイの試作品。一年中美味しいキウイが食べられるよう改良中。 地元のジュース製造会社や魚類加工会社からの材料で作る発酵肥料。元指導員の知識を活かしています。
もっと美味しく!食財メモ

地元大洲の人気洋菓子店「ジャポネーズ」オリジナルのキウイのマカロン。
菊地農園のキウイフルーツの魅力を最大限に活かした「果実感たっぷり」の仕上がりです。香りも酸味もフレッシュで、ついつい後を引く美味しさです。
緑のマカロンといえばピスタチオが定番ですが、愛媛ではやはりこの「キウイグリーン」を推していきたいものです。
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