新着食財情報

あけはまシーサイドサンパーク株式会社 あけはままるしぼり

TEL:0894-64-1330

「売りたい、しかし売れない。」を打破することで生まれたブランドの強さ。

「ムテンカ」を一気に全国区へ押し上げたのは、コツコツ積み上げた生産者達の思い。

誰もが知る超人気雑誌のお取り寄せジュースランキングで堂々の一位となり、瞬時に5万本を売ったのが今から6年前のこと。その後も数々の高級ホテルの朝食でおよそグラスジュースとは思えない価格で提供されているのが、明浜みかんジュース「ムテンカ」です。その味が評価されているのは言うまでもありませんが、人気を支えているのは確固たる「ブランド作りへの思い」でした。
第三セクターから民間への転換期に企画・営業として入社した前田さんは、地元出身でありながら静岡でマグロ漁の漁師として働いた経歴を持ち、みかんの出来や栽培については全くの素人。余計なしがらみがないだけに、売り先を広げたい、高く売りたいと願う生産者達のもどかしい思いを、「ならば高く買って高く売れるものを作ればいいだけ」と率直に受け止めることができたと言います。
わずか数円だったジュース用のみかんを10倍の価格で買い取り、「生産者限定」という価値観と共に外部へアピールし始めて10年。ブランドが成長すると同時に生産者自身の意識も格段に向上し、「高値で買い取る価値のあるジュース専用みかん」というカテゴリーが育ってきたと言います。

「ムテンカ」の究極版・「あけはままるしぼり」とは。

「あけはままるしぼり」が「ムテンカ」の究極版といわれる所以、それは園地指定による品質の一定化と搾汁方法の違い。
明浜特有のリアス式海岸沿いでは、豊富な石灰を含む水はけの良い土壌が広がっており、海からの暖かい日差しと照り返しが味の良いみかんを育てます。しかし、台風等の気象の影響で仕上がりは変わってくるため、園地を年ごとに指定。その選定には前田さんはじめ企画側と契約農家全員が現地に赴き協議するという徹底ぶりです。
また、みかん1キャリー(18kg)からわずか10本しかとれないという贅沢な搾り方は、自然な形で挟んで搾るという「ベルト式搾汁」によるもの。ベルトの調節は毎日変わり、えぐみの出ないレベルを人の手により作り出しています。機能性成分を多く含む皮ごと絞るため、慎重な洗浄はもちろん、生産段階からの農薬使用制限という生産者のプロ意識も反映されています。
「伊予柑丸搾り」は地元の女性達がせっせと皮を手剥きしたものを別搾りし、後からブレンドすることで、伊予柑らしいあの独特の風味や味わいを再現しています。前田さん曰く「ほとんと手作りのジュースと言っていいと思いますよ」。

地域全体をブランドと考え、人が集まり人が戻る明浜に。

搾られた果汁はジャム用とジュース用に二段濾しされ、ピールやドライフルーツの原料となる皮も取り置かれます。全国から寄せられる「果汁だけ」「皮だけ」という細かな要望に応えるため。また、瓶の切り替えで個人別に搾汁ができるため、100キロ程度の少量でも加工が可能。数トン単位でなければ稼動しない大規模工場と違い、小回りのきく体制も生産者達のやりがいを後押ししています。
今後は栄養価を逃さない独自の冷却殺菌技術を活かして、雑柑類のバリエーションを増やし、さらに製菓や酒類への展開を見据えた商品企画を進めたいと話す前田さんですが、元漁師だけあって、夏は「海」を舞台にした営業を行っているのだとか。
遊漁船を出したり、シーカヤックやスキューバのインストラクターとして、年間1000人近い全国からの観光客を迎えています。みかんだけではない明浜のもうひとつの魅力を同時発信し、明浜に足を運んでもらうための仕事なのだそう。「農家を継ぐ若者は少ないが、今自分達が何かヒット商品を作ることで、必ず人が集まり、戻ってくると思うんです。結果として農業が盛り上がるんじゃないかと。」頼れるプロデューサーは、今日も海とみかん山との間で奔走します。

 

ジュース用のみかんといえば、みかん産地の過去の経緯から「品質の悪いもの」「規格外で商品にならないもの」というイメージが一般的。しかし、原料としては破格の値段をつけて買い取ることで生産者が奮起し、逆に価格に見合うレベルに品質が向上したことは大変興味深く、「自分達が自分達のブランドを確立している」という意識が生まれたことが、更なる成長のエネルギーになっていると感じました。
歴史ある産地だからこそのしがらみに囚われていた生産者さん達にとって、「みかん初心者」だった前田さんの自由な発想はまさに転機を呼んだと言え、この10年で地域の様々な振興に一役買っていることは間違いありません。企業と生産者が共存共栄していける地域のあり方が、結果としてブランドという不確かなものを目に見えるものに変えてきた一つのサンプルと言えます。

「皮だけ」というオファーが全国から多数あり、搾汁後は急速冷凍。こうして見ると実際の皮の量は相当なもの。 ジャム等の加工品も受注しており各社のレシピ通りに作成。小回りのきくフォローで真似できない手作り感が好評。 農家からの搾汁委託だけで年間30万本ほど(1リットル)。瓶の種類も様々。サイズ的には小瓶が主流に。
もっと美味しく!食財メモ

「農家さんたちの日々の頑張りに対してあっぱれ、という意味を込めました」という小瓶入りの丸搾り。みかんも伊予柑も甘夏も、それぞれ1瓶に8個入っているというから驚きです。
これら全ての商品名やパッケージデザインは、すべて企画と生産者達とが一緒に協議して決めているのだとか。常に熱い議論を交わし、だからこそ深く繋がりあえるという関係が、地域を盛り上げているのかもしれません。
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