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西条ブルーベリー農園 森のいちご

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まさにリアル・ワイルド!スローな古民家暮らしで野いちご作りに嵌った男

「fraise de bois(フレーズ・デ・ボア)」と言う名の野いちごに魅せられた少年

吸い込まれるような赤。華やかで優しい香り。これが寺田さんの作る野いちご「fraise de bois(フレーズ・デ・ボア)」です。

園主の寺田さんは、大阪生まれの名古屋育ち。幼い頃に祖父が暮らす西条へ帰省した際に、農作業を手伝いながら畑の畦に豊富に実っていたこの赤くて甘いいちごをいつも食べていたのだそう。その味が忘れられず、野生のいちごをあえて栽培してみようという思いで、4年前にUターン就農。しかし周囲は大反対だったそう。
「ものすごい繁殖力で、地元の農家にとっては手に負えない厄介な存在でしたし、棘が多くてとても素人が栽培できるものではないと笑われました。」
全くの独学ではじめた一年目は花がつかず、在来種で本来病害に強かったことが幸いしたものの、二年目は長雨でほとんど受粉せず全滅。3年目から徐々に収穫できる体制になり、同時に販路の開拓も進めたのだそう。「HPをきっかけに国立ファームさんが興味をもってくれたことで、関東方面の百貨店などで取り扱いが始まりました。」

とにかく「ワイルド」にこだわりたい。「野」いちごであることが大切。

地元のホテル等の取引先以外へは生果での流通は困難なため、すべてジャムかソースへ加工。それでも収量の約半分まで濃縮した、味濃く香り高い「野いちご」への引き合いはとても強いと言います。
「本来の味わいを求めるなら、完熟してからでないと収穫できません。ただし熟すと食べ頃はごくわずかになるし虫も入ってくる。一瞬の判断をしなければなりません。」人の手で小さな実を採る収穫作業が最も過酷だといい、家族とボランティアで集中して行っているのだそう。
天候に恵まれ蜂が良く働けば豊作となりますが、長雨は大敵。しかし雨除けをすると「野いちご」ではなくなるという考えから、一切行っていないそう。まさにお天気任せ!
味が薄くなり、実が軟弱化するため灌水も一切行わないそうで、「もともと自生しているんだから水は自然の雨で十分なはず。水もやらず、防除もしないから「野いちご」なんです。ワイルドでしょ?」
寺田流ワイルド栽培法のおかげか、実際に木そのものが強くなり、虫も付きづらくなったそう。ただし、ブラックベリーは収穫期が短く、熟期直前まで苦味があるために完熟の見極めが特に重要。

田舎暮らしの最もいい部分だけを楽しむ、ゆとりの暮らし。

もちろん、何も手を加えず放置しているわけではなく、無農薬を実現するためには日々の地道な虫除けが必須。落果にも虫が集まりがちですが、染色家が材料として拾いにきたり、食欲旺盛なヤギが食べたりすることで防いでいるそう。「無駄のない循環を心がけています」

野いちごの他、ブルーベリーやブラックベリーの観光農園として賑わう夏場を過ぎると、作業は剪定やチップでの土作りが中心となります。しかし、実際にはそれほど神経質な作業ではないため、暇をみつけては趣味の釣りに出かけるという寺田さん。古民家を改装した自宅で陶芸工房を営む奥様からは「半農半漁」と言われているそうで、海山の自然に恵まれた西条での田舎暮らしを、十二分に楽しむゆとりある日々を送っています。
「無農薬で安心して食べられるベリー類なら、お子さんからお年寄りまでおすすめできるはず。野生にこだわって、栽培実績がないような新品種を増やしていきたいですね。」

田舎の古民家で、若いご夫婦が自分らしい暮らしをする。それだけでも絵になるのですが、シーズン中は色とりどりのベリーが華を添えています。便利な都会暮らしからの転身が、今後の若い農業者の目標のひとつになればと思います。
マニュアルがない野いちごを、可能な限り野生に近い形で育てており、ブルーベリーやブラックベリーの品質も上々。他県への視察を熱心に行う一方、地面の乾燥に弱い品種の畑にはスギナを刈らずに生やしたままにしておくなど、知識と実際の経験とをバランスよく積み重ねて、独自の「ワイルドスタイル」を確立しています。
灌水を行わないことで、実が締まった状態になり出荷先でも喜ばれ、さらに味が濃くなることでソースやジャムの品質もアップしました。日々の害虫との戦いにも果敢に挑みつつ、オフシーズンには連日の「釣り業務」をこなしており、スローライフでも意外にスケジュールが詰まった寺田さんです。笑

ブルーベリーとブラックベリーには100%の有機ぼかしを施肥。独学ながら卓越した栽培技術が。 全て手作業でのソース作り。じっくりと時間をかけ、濃縮された味わいを閉じ込めている。 雑草や落果を食べて元気に育つヤギの「ベリー」。夏場は連日大賑わいの観光農園のアイドル。
もっと美味しく!食財メモ

いよ西条駅前のジェラートショップ「Vita」で提供されている「森のいちごミルク」。急速冷凍した果実を使うことで、シーズン以外でも楽しめます。オープンして間もなくの頃、寺田さんが「ソースを漉した後の野いちごの種を使ってもらえないか」と訪ねてきてからのご縁。冷菓の素材は香りと酸味が決めてになることから、オーナーの佐々木さんは「出来るだけ手を加えずに使っています」とのこと。普通のいちごに負けない人気商品なのだそうです。
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