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兵頭雅和 あまおとめ

TEL:080-5661-1214

何事も腹八分目。いちごらしさを追求し、「作り過ぎない」男。

愛媛生まれの新品種いちご「あまおとめ」って?

愛媛のいちご、と言われてもあまりピンと来ないかもしれませんが、それもそのはず。
もともと愛媛県内のいちごの栽培面積はそれほど多くない上に、「紅ほっぺ」「さがほのか」などのあらゆる品種が作られていたため、これまで産地としてまとまったイメージがありませんでした。
そこで誕生したのが「あまおとめ」。
大粒で艶やかな「とちおとめ」と、甘く美しい「さがほのか」の交配から生まれたこのいちごは、大粒で「いちごらしい果形」とやわらかな食味がウリの早生品種です。
厳寒期や天候不順などでは色つきがやや弱くなるのですが、その透き通ったような紅色もまた、「いちごらしい」と言えます。
特長はなんといっても「甘さ」!酸味をほとんど感じないので、口に入れた瞬間に思わず「甘~い♪」とつぶやいてしまうほど。
果汁感を感じる柔らかさと、優しい香りも、あまおとめの持ち味です。

土耕から高設へ。安定性と作業効率を考えたハウス内

県内有数のみかんどころである吉田町で、いちご栽培に取り組んで6年という兵頭さん。幼い頃から農業に親しんで育ち、代々続くみかん山でご両親たちと一緒に働くことを楽しみにしていたと言います。しかし、地元大学の農学部で様々なことを学ぶうち、「この先、農業で食べていくのは難しいのではないか」と考えるようになったといいます。卒業後は食品会社に就職しますが、やはり農業への思いを捨てがたく、2年後、晴れて後継者として就農しました。
当時、お祖父さんが土耕で「宝幸早生」を栽培していたハウスを任され、災害などの不安のない高設栽培へと切り替えました。
実は「あまおとめ」の導入当初、兵頭さんはあまり魅力を感じなかったのだとか。「独特の風味があるし、酸味も足りない。もっと濃厚な味わいの方がうけると思ったんです。」しかし、いざ販売してみると、評判がよく人気は上々。お客様からの「美味しかったよ」という声や取引先からの「好評だよ」という反応が何より嬉しく、今では「あまおとめをもっと美味しく作って、もっともっと喜んでもらいたい」という意欲にあふれています。

雑味のない美味しさを求めると、化成肥料は使いたくない。

比較的コストのかからない設備で栽培をしている兵頭さんですが、その反面、収量をあまり求めていません。通常ならば大きな株を作って葉を繁らせ、沢山の実をつけたいと思うものですが、こちらの株からは必要最小限の枝しか出ていません。旺盛に育てすぎないことで収量はもちろん減ってしまいますが、一粒一粒の果実を充実させることを目指しています。それは、「化学合成肥料を多用しなくてすむ」という理由からでもあります。
いちごは直接口に入れて食べるもの。大量の化成肥料で太ったいちごは「肥料の味がする」とまで言い切る兵頭さん。手に取るお客様のことを考えながら、いかに雑味のないいちごに育てるかを判断すれば、農薬も化成肥料も県基準の半分以下になったのだとか。
自分の目の行き届く範囲で、自分が納得できるものだけを作って提供したい。
そのために農業を志して帰ってきたんだ、という思いが、常に兵頭さんを支えています。
久しぶりの晴天で元気良く働くミツバチ達も、そんな彼を応援しているようです。

31歳と言う若さですが、兵頭さんの落ち着いた語り口にはなぜか癒されます。
ガツガツしていない、いわゆる「草食系」に分類されるのかもしれませんが、その信念はとても強いものがあります。自分が作るいちごに対しても「どうしても無くてはならないものじゃないから、食べて美味しいと言ってもらえることが何より一番大事。」と話し、「人から笑われるような作り方でも自己満足でも、自分が納得しないとイヤ」と、こだわります。これ、意外と「職人気質」ですよね。「草食系職人」という新しいカテゴリーかも?
灌水は地下水を使っており、ハウス内も清潔で細かい部分が憎いほど行き届いています。現在は京都の飲食店で何軒か取引があるそうで、日々出荷に忙しいご様子。
全国から美味しいものだけが集まる京都で、高めの単価にも関わらず継続して認められている兵頭さんのいちご。今後が楽しみです。

丁寧な二重張りのハウス。細やかな作業も几帳面に仕上げています。人柄が感じられます。 いちごが傷んだりふやけたりするのを防ぐ「ストローすのこ」。これも几帳面に設置されていますよ! モミがらやピートモスが混ざった有機物の培土。株を無駄に大きくせず、たおやかな枝作りを心がけています
もっと美味しく!食財メモ

兵頭さんにあまおとめの美味しい食べ方を聞いてみたところ、「冷蔵庫には入れないで欲しい」とのこと。
これはいちご全般に言えることですが、本来は野菜であると言う観点からすれば、冷蔵保存が必須ですが、果実的野菜と考えて味を優先させれば、冷やしすぎは禁物。
一旦冷蔵していたものも、食べる前に少し常温に戻してから食べると味わいが違ってくるはずです。
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