新着食財情報

東予園芸農業協同組合 甘平

TEL:0898-68-4545

愛媛生まれの新品種に施設栽培の適地が挑む。

愛媛期待の新品種「甘平(かんぺい)」とは?

2007年に品種登録された新顔柑橘「甘平(かんぺい)」は、愛媛県によって育成された品種。せとかと肩を並べることができる高級柑橘としてデビューしました。
とにかく大玉!そして横から見ると潰れたようにも見える扁平な形が少しユーモラス。青島みかんのような艶消し感のある風貌が、せとかとは全く違う点です。さらに、その食味も新感覚!これまで味わったことのないような、不思議な食感です。極うすの外皮は簡単に手で剥くことができ、ぎゅうぎゅうに詰まった果肉は少し締まった印象。中の袋(じょうのう)はオブラートのように薄く、そのまま口の中に入れれば「しゃきしゃき」とした果肉が口の中で弾けるのです。
甘平(かんぺい)の親は「西之香」×「ポンカン」。清見由来のジューシーで香り高い西之香と、甘味の強いポンカンのいいところだけを継承しているのです。
この地で柑橘栽培を続けて50年以上という大ベテランである山内さんも、この甘平(かんぺい)に魅せられたお一人です。

施設栽培のプロが挑む、「甘平(かんぺい)」の性質とは?

30年もの間、この管内でハウスみかんを生産してきた山内さんは、その生産力と技術力とで産地全体をリードし続けてきた人物。新しく誕生した甘平(かんぺい)部会の部会長に推されますが、わずかな不安を抱いていました。
それは、甘平(かんぺい)の持つ最大の特徴に対しての不安。実は「栽培がとても難しい」という性質があるのです。
大果な上に外皮が薄いので、夏場の成長期に皮が追いつかずに実が割れてしまう「裂果」が起きやすいということ。どの柑橘にも一定時期に起こる現象ですが、甘平(かんぺい)についてはまだまだ情報が少なく、対処策がないということから、どの生産者も不安に思っていたといいます。
しかし、「初めて食べた時のあの味・あの感動が忘れられない。割れるのが不安で誰も作らないのなら、自分がやるしかないと思いました。」という前向きな発想で、山内さんは栽培に乗り出しました。
まずは温度管理。近年の暑すぎる夏の温度上昇を抑えるため、ハウス屋根が通常よりも広く大きく開くように改善し、十分な換気ができるようにしています。

「甘平(かんぺい)」ならではの灌水方法を見つけ、良い実を成らせたい。

あとは徹底した灌水管理。これまで8月~9月の幼果期に割れやすいことがわかっており、この時期までの初期肥大にポイントをおきました。他の柑橘栽培とは比べ物にならないほどしっかりと水を与えることで、充実した実を早く作り上げることにしたのだそうです。また通常は裂果が起こると柑橘農家は心理的に水を止めたくなるのですが、ここでも灌水を続けることで、かなり結果が出てきたとのこと。
実はこれは長年のハウスみかん栽培で得た技術とは全く逆の発想でした。これまでは水を切ることで糖度を上げる作り方だったため、少し戸惑いもあったそうです。それでも、均等な大きさの果実が鈴なりのハウスからは、山内さんのチャレンジが成功に近づいている印象を受けます。
「もう少し水分についてのデータをとって栽培に役立てたい。」と、さらに前向きな山内さん。毎月の糖度検査を徹底するなど農協職員のフォローもきめ細かく行われています。「4年出荷してみて、摘果して残った果実を人間の手でうまく形にしていく、という感触かな。樹に負担をかけないため、<あえて上手に割らせる>ことも視野に入れていますよ。」
甘平(かんぺい)攻略の日は、そう遠くないと実感しました!

出荷前から「問題児」のように言われていた甘平(かんぺい)ですが、私も山内さんと同じく、初めて口にした時の衝撃が忘れらずに虜になりました。ここでうまく対処法が確立し、美味しい甘平(かんぺい)がもっと沢山食べられるようになるといいな、と願っています。
昔から露地栽培のみかんの味は南予に敵わなかったといいます。そこでこの地域では平地という利点を活かした施設栽培に転換、美味しさを競い合うほどになりました。
ここ数年の重油高騰を受け、「雨よけハウスで最高の施設栽培柑橘を作ろう!」という方針を打ち出した東予園芸内では、各施設柑橘の部会メンバーがそれぞれの知恵を出し合って勉強しているそうです。知識が豊富な山内さんは、その全体をまとめる役割も担っています。愛媛の柑橘界に、新しい流れが生まれています。

珍しい木骨ハウス。昔は建設も重労働でした。この地区の施設栽培の歴史の深さを感じさせます。 みかんは枯れかけの古い木ほど良いといますが、中晩柑はこのように樹勢のある元気な樹が理想的。 一度食べたら絶対ハマる!食べればわかる甘平の魅力を、もっともっと知って欲しい!
もっと美味しく!食財メモ

東予園芸が設定する甘平(かんぺい)の目標糖度は14度。収穫前にぐっと糖度が上がると言います。濃厚な味わいに加えて満足感のある食感。施設で温度を上手く使って酸を抑えることが、美味しく仕上げる秘訣とか。
とにかくこの形が面白い!ぜひ一度は手にとって欲しい愛媛の自慢の柑橘です。
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