新着食財情報

西条名水ブランド生産組合 高橋農園 ミニトマト

「商品」ではなく「食べもの」をつくるという、美味しさへの挑戦

「エサ」ではなく「食材」を作ることで農家は自立できるはず!

高橋さんのハウスに入ると、大きく掲げられたボードに達筆で書かれた「挑戦」という文字が眼に飛び込んできます。常に新しいことにチャレンジを続けるという強いメッセージを感じます。
農業が盛んな地域でありながら、意外に専業農家は少ないという西条市東部。長いサラリーマンとの兼業生活を離れ、50歳で専業農家として再出発した高橋さんは、この世界ではまだまだ「若手」。しかし、それまで接してきた農作物は単なる「商品」に過ぎないとずっと感じていました。
流通過程の中で良しとされている食物と、本当に食べて美味しいと思える食物とは別なのではないか。これほど環境に恵まれた西条で、わざわざ他所の野菜を運んできて消費するなんて「エサ」のようだ、とも。
高橋さんはどうせチャレンジするなら本当に美味しい「食べもの」を作りたいと決意します。これまでの農作物の位置づけを「商品」から「食材」に昇華させることで、お客様に喜びを提供するべきだと考えるようになったのです。
作りたいと思うものを作るという挑戦は、農家の前向きな生き残りへの挑戦でもあると言います。

キレイな水で作るトマト。美味くないはずがない!

高橋農園では台木を使うことなく実生で栽培・育苗できる「ロックウール栽培」により、驚くほど多品種のミニトマトを栽培しています。10月末から冬を越え初夏まで収穫できる色とりどりのトマト達には、名水と言われる西条のうちぬき水が与えられます。水の美味しさが野菜の味を左右するのは言うまでもありませんが、高橋さんは更に美味しさを追求するため「樹上での完熟」にこだわります。一般的なトマトのように未熟な状態で収穫、出荷せず、十分に完熟させることでトマト本来の味を乗せることができるからです。ただ完熟といっても、その見極めと収穫後の管理には細心の注意を要し、常にリスクも伴います。その点もひとつの大きな挑戦と言えるでしょう。
高設栽培のメリットは、目まぐるしく変化する自然条件に合わせ、人の手で「調整が出来る」ということ。温度や湿度の管理も含め、この水の都西条の地で水を利用する栽培方法は、まさに「適地適作法」。大切なトマト達を守ることができる施設栽培を、大きく進化させる試みもまた、「美味しいものを当たり外れなく、常に安定して提供できるようにしたい」という高橋さんの思いから生まれています。
「いつ食べても美味しい」。これは農作物にとって永遠の、そして実はとても困難なテーマなのです。

ふるさと西条「名水ブランド」を守り育てるという使命。

西条市内には「うちぬき」と呼ばれる地下水の自噴井が約2,000本あると言われています。四季を通じて市内各所で噴出す「うちぬき水」は温度変化が少なく、生活用水、農業用水、工業用水に広く利用されるだけでなく、環境庁より「名水百選」に選定されています。
平成15年から県外の小売店向けの高品質・高規格な西条産の農産物の出荷を行ってきた「西条名水ブランド生産組合」。高橋さんは約30名の組合員で構成されるこの団体の組合長を務めています。
「農家は、もがいとるんよ」。
生産・流通・消費という大きな流れの中で、求められるものしか作れなくなってしまい、本当に作りたいものを作っていないと高橋さんは言います。
「自分の作ったものを自分で売りたいと思うかどうか」「あんたが作った野菜が欲しい、と言われたいかどうか」。そんな風に農家の意識を変えることで、評価される喜びを感じてほしい。そして共にふるさと西条を盛り上げる力にしたい、と考えています。
バラエティに富んだメンバーが作る、西条の農作物を多様に提供できることで、年間通じて地域の魅力を発信し、「名水ブランド」を守り育てています。

広い農地の中にそびえ立つ超大型ハウスに、まず驚き。トマトのハウスでこれほど高さのあるものは珍しく、爽やかな空気が満ちている空間です。
一歩中に足を踏み入れると、その徹底した「美しさ」に圧倒されます。まず入り口でスリッパにお履き替え(笑)。シートを敷きつめて土足厳禁にすることで草を生やさず無駄な菌を排除しています。枯れた葉っぱすら落ちていない床はもちろん、ハウス内はどこを見渡しても整然と片付いており、高橋さんの真摯な取り組みが語られずとも実感できてしまうのです。
清潔感という概念を農業に当てはめることで、「安心できる食べもの」に直結します。作りたいものを作り、やりたい方法にチャレンジする姿勢をアピールすることは、「農業、面白そうだな」「真似してみたい」と思わせるテクニックでもあります。もちろん、「これ、ひとつ食べてみたいな♪」と思わせることは言うまでもありませんが。
「美味しそうに見えるのに、味はそうでもなかった」というトマトに一度は出会ったことがあるはず。高橋農園のトマトは期待を絶対に裏切りません。

ハウス内は土足禁止!葉っぱ一枚落ちていないんなんて信じられます?寝ころがっても全然平気(笑)。 会社員の息子さんと、大学で農業を学んでいる娘さん。休日にはお父さんにくっついて仲良く作業されています。 樹上完熟ならではの果肉の色!充実度も全く違います!トマトがトマト本来の味を出す瞬間を見極めているからこそ。
もっと美味しく!食財メモ

美味しい水で育ったトマトは、そのままかじって瑞々しさを堪能するのがなんといっても一番。幻とも言われる新品種「ぷちぷよ」もありました♪
高橋さんのミニトマトは樹上完熟ならではの「まろかやさ」があるので、シンプルなシャーベットにして頂いてもお口いっぱいに「トマトらしさ」が広がります。
ただ甘いだけでは美味しいトマトとはいえません。美味しさの広がりもまた、トマトの魅力だとわかっていただけるはずです。
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