新着食財情報

加藤一夫 施設葉菜類

TEL:090-5715-8590

最新システムで誰の真似でもない新しい農業をスタートさせた男。

農家としてのスタートは、まるで経験したことのなかった取り組みから。

長く製紙会社にお勤めだった加藤さんが、お父さんの跡を継ぐ形で農業の道に入ったのは今から4年前。農家の息子として、小さな頃からお父さんの農業を見て育ってきてはいるものの、やはり実際に仕事として考えると「本当に同じスタイルでいいのだろうか」という思いが広がったといいます。
四国中央市は日本三大局地風のひとつ「やまじ風」の影響が大きく、露地栽培の野菜は何かと被害を受けることが多くありました。加藤さんは「施設栽培」を始めることを念頭に置き、日本全国の施設水耕栽培システムを視察して回り、自身で分析、研究を進めていったのだそうです。
局地的な強風が吹くという環境は、もちろんハウスにとっても苛酷であることは変わりません。
ハウス栽培が多く発展してこなかったこの地で、あえて生き残りを意識して施設栽培をスタートさせようとした加藤さんは、同じ愛媛県内で新しい「培地冷却型養液栽培装置」を研究開発していたある企業のハウスを利用し、栽培を始めることにしました。

清潔な設備から生まれる、今求められる「信頼性」。

株式会社西田興産と愛媛県とが共同開発し特許を取得した、培地冷却型養液栽培装置「オーガベンチャー」は、土耕栽培と水耕栽培の良さがひとつになった、新しい栽培システム。土を使わず、専用の固形培地と養液とを利用して野菜を育てるため、これまでの水だけの栽培に比べて健全でしっかりとした株作りが可能となっているのだとか。
もちろんコストも抑えることができるとあって、加藤さんはこのシステムの研修をうけ、定期的な技術指導も受けながら様々な野菜の栽培をスタートしました。
この培地には上下6本づつ冷温水が通るパイプが配管されており、ピンポイントで培地の冷却・加温が可能なのだとか。ずっと困難とされてきた夏場の健康的な葉物野菜の確実な栽培が実現し、加藤さんの野菜は高い評価を得ています。
それぞれの野菜の成長具合も、ベッドごとにコンピューター管理され、収穫や育苗のタイミングを逃すことがありません。
予定通りに用意できること。不純物が一切入らないこと。こうした「信頼できる野菜」は、今後さらに求められていくでしょう。

施設栽培とは思えない、野菜らしい野菜に!

これまでの水耕栽培では、根への酸素供給や土壌微生物類の利用、また有機肥料の施肥などに限界がありました。それらが培地を使うことでクリアになる上、栽培上最も重要とされる根域の温度管理ができることで、「理想的な育成」をサポートしています。
ハウス内には、露地栽培品と比べても劣らない、ふくよかで大きなほうれん草の葉っぱが、活き活きと繁っており、アクが少なく泥臭さを感じさせないと人気です。
これまでの施設野菜といえば、キレイでクセがない反面、ひょろひょろと軟弱で日持ちも悪いイメージがありました。加藤さんの野菜は条件の厳しい地元の学校給食にも広く利用され、支持はどんどん広がっているのだとか。
比較的多く必要とするネギの農薬は、1回で済み、春菊にとっては深刻な石灰欠乏症が出ないなど、野菜にとって快適な環境を作ることができるという点からも、新時代の新しい農業のカタチといえることは間違いありません。
今後はさらに品目を広げ、地元のお店を開拓していきたいとのこと。忙しい日々はまだまだ続きそうです。

「計画的に作る」「計画通りに出荷する」これらは現在の農作物に求められる点であると同時に、最も難しい点でもあります。
ここでは天候事情で出荷ができなくなるというトラブルはまず起こらず、注文に応じて収穫日を確実に設定できる。こんな農作物なら引く手はあまた。農業で生き残ることができる。この発想が加藤さんの第二の人生を大きく前進させています。
現実にIターン、Uターンで結果を残せる農業者はごくわずかです。農業も施設も初めてだった加藤さんが地道に熱心に勉強を重ね、実を結んだのがこのハウス。担当者も「知識・技術がぐんぐんついてきている」と驚くほど。
ただ、いくら施設とはいえ、気象条件や品種によってはマニュアル通りに進まないこともあり、先例が少ないことで誰かの真似をすることも容易ではありません。自分なりに「これだ」と思うやり方を誠実にコツコツこなしていくことでしか、納得できるものにはならないのだと、隅々まで行き届いたハウスを見て考えさせられました。

培地の上下に冷温水が循環するパイプがセットされ、必要に応じた温度管理が自在に。野菜にとってはいわゆる冷暖房完備?! 野菜の他、ハーブ類の栽培もスタート。多彩なニーズに的確に応えられるよう次々と新たな品種にチャレンジしています。 天井の結露対策として、ラップを張って水分をキャッチし、局地的に栽培不良が起こらないよう工夫した加藤さんの力作!
もっと美味しく!食財メモ

小松菜は加熱すると独特のクセやえぐみが感じられますが、生食するとスッキリと洗練した味わいが楽しめます。
露地栽培に比べ青臭さがない、と加藤さんおススメの小松菜を、バーニャカウダ風のソースで。収穫時に根元の土を落とす必要がないので衛生的です。化学農薬をゴシゴシ洗い流す必要もないので、素材の味を存分に味わえます。
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